はじめに
家電量販企業の直近の売上状況や変化をみるには、IR情報として開示している「月次速報」が参考になります。月次速報は店舗のPOSデータに基づいた売上であり、その他の売上等は含まれないため実際の業績進捗とは異なりますが、月々の動向や伸長度合いをチェックできます。家電量販企業上位7社のうち、月次速報を公表しているのはエディオン、ケーズホールディングス、ビックカメラ・コジマ、上新電機、ヤマダホールディングスです。
主要家電量販6企業、売上高前年同月比の推移
ケーズホールディングス
月次の売上と主な品種別売上(前年同月比)、店舗数推移
エディオン
月次の売上と主な品種別売上(前年同月比)、店舗数推移
ビックカメラ
月次の売上と主な品種別売上(前年同月比)
コジマ
月次の売上と主な品種別売上(前年同月比)、店舗数推移
上新電機
月次の売上と主な品種別売上(前年同月比)、店舗数推移
上新電機の2025年5月度の売上状況上新電機の5月度は、グループ全体で115.3%と前年を大きく上回りました。特に、先月に引き続き携帯電話とエアコンの売上は2桁成長を達成し、好調を維持しています。中でも携帯電話の伸びは顕著で、前年比137.6%と大幅伸長しています。また、Windows10のサポート終了に伴う需要の影響でパソコンも大きく伸長しました。そのほかテレビ、冷蔵庫、洗濯機・クリーナーも前年から成長しています。店舗関係では、5月度には新規出店や退店はなく、全体の店舗数に変化はありませんでした。
ヤマダHDデンキセグメント
月次の売上と主な品種別売上(前年同月比)、店舗数推移
ヤマダHDデンキセグメントの2025年5月度の売上状況ヤマダHDデンキセグメントの5月度は106.3%と前年を上回りました。商品別では、エアコン、パソコン、携帯電話が大きく伸長し全体を牽引しました。店舗関係では5月23日(金)に、「Tecc LIFE SELECT 茨木目垣店」がオープンしています。前年度に45店舗の退店・店舗統廃合を実施した影響で、店舗数は5月時点で、前年が971店、今年が952店と減少していますが、売場面積では前年比101.4%となっています。デンキセグメント以外では、住建と環境セグメントが前年を上回りました。
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